卜傳流柔術腰之廻居合兵法は常陸国鹿島(茨城県鹿島市)生まれの塚原卜傅高幹(延徳元年~元亀2年)が祖で、剣術、柔術、腰廻、槍術などを含む総合武術である。
 第12代宗家清水次郎右衛門次茂に青山蟠龍軒成芳(青山大学)が師事、剣術、槍術、捕手、棍棒、鎖鎌を修得した当初、信州松本藩水野家に仕えていたが、享保10年に水野家は改易し、青山蟠龍軒成芳は信州松代藩に寓居し道場を開いた。
 青山蟠龍軒成芳は松代藩で40年指南し、藩重臣から足軽に至るまで多くの門人を持ち、その門人の中には、後の第14代となる八田卜龍軒徳寛(槍術)や菅鉞太郎(腰廻)、原平馬(捕手)らにより松代藩伝系塚原卜傳流として継承され、1855年(安政2年)には松代藩文武学校が開設され、多様な武術や軍術とともに卜傅流は受け継がれていった。
現在、第19代上野貴天心(神道天心流開祖、浅山一傳流第16代宗家)と第20代神長成佳天心に師事した第21代甲斐国征泰心(天道)は、延岡にて伝承を行うとともに、信州松本にも卜傳流を伝えるべく信濃卜傳会の古畑公幸に伝承し、武術の再編に努めております。



 対甲冑戦の武術のため、深く腰を落とし目、面、首、脇、両袈裟、手首、金的、内腿、
膝など甲冑の隙間を狙う非常に実戦的な介者刀法である。
 抜形は坐形5本、中段抜形序の技11本など。

 

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【ご覧の皆様へのお願い】
 大変お世話になっております先生方、先輩方、同門の皆様のお名前を表記せず、
 非常に簡略化した系譜図とさせていただいております。
 また、失礼かとは存じますが敬称略とさせていただきます。あらかじめご了承ください。

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